勧告までの過程には4つの段階がある

HTML5用語集

カテゴリー: その他  閲覧数:497 配信日:2016-05-13 07:32


W3C Process Document


1.作業草稿(Working Draft, WD)
2.最終草案(Last Call Working Draft)
2.勧告候補(Candidate Recommendation, CR)
3.勧告案(Proposed Recommendation, PR)
4.W3C勧告(W3C Recommendation, REC)


1.作業草案(Working Draft、WD)


コミュニティ(=W3Cメンバーや公的機関、その他の技術系の組織など)によるレビューのために、W3Cの各作業グループ(Working Group)により発行される文書
・作業草案は何度も(※基本的に3カ月に1回は)改訂(Revising)されて、勧告に向けて進められていくことになる
・その過程で勧告へは進めない作業草案の内容も出てくるが、それらは基本的に作業グループノートとして公開される
・ちなみに、最初の公開草案は「First Public Working Draft(FPWD)」と呼ばれる


2.勧告候補(Candidate Recommendation、CR)


作業グループが持つ要件を満たし、すでに広くレビューを受けているため、勧告として承認されることが期待される文書
・W3Cは勧告候補を発行することで、より広いコミュニティに対してシグナルを送って、実装も含めたレビューを実施してもらい、その情報を収集する
・また、諮問委員会による公式レビューも開始され、W3C勧告として公開される文章として推奨できるか、作業草案に戻すべきか、もはや中止すべきかなどが判断される


3.勧告案(Proposed Recommendation、PR)


十分な品質があり、W3C勧告になり得ると、W3Cのディレクターから認められた文書
・勧告案には、大量の修正を行うことはできない(※その必要があれば、作業草案や勧告候補のレベルに差し戻すことになる)
・この過程では、勧告候補から始まった、諮問委員会による最終レビューの締め切りが確定する


W3C勧告(W3C Recommendation、Rec)


広範の同意を形成した後、W3Cのメンバーとディレクターの承認を受けた仕様・指針・要件の文書
・W3C勧告の「Web標準」として広く活用できるようになった最終段階


World Wide Web Consortium Process Document


Errata / edition / Notes


正誤表 (Errata)
・勧告の更新は、別途公表される正誤表 (Errata) で行われる

新たな版 (edition)
・更新がある程度たまった段階で新たな版 (edition) が作られる
※例えばXMLは現在、第5版

作業グループノート(Working Group Note)
・「公開されたことのある仕様」に関する資料で、例えば設計原則/ユースケース/要件/良いプラクティスの非標準ガイドや、作業がストップしている仕様や、賛同が得られなかった新標準の仕様など
※W3Cは、標準として扱われることを意図していないノート (Notes) と呼ばれる各種文書も公表している

廃止された勧告(Rescinded Recommendation)
・W3Cがもはや推奨していない勧告(※勧告内容の全部が非推奨)

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